言えないもやもやをここに置いていく
今年も11月が来てしまった。
信じられない。時の早さが。
ボーナスの報道を見て、うらやましいことだと思う。
そして、毎年ボーナス自慢をしてきた友達Aのことを思い出してもやっとする。
誰にも言えなかったから、ここに置いて行く。
Aは悪い人ではない。裏表もたぶんない。親切な人だ。
きっぱりはっきりしていて付き合いやすい。
ただ、出会ってから毎年、ボーナスシーズンになると
「もうすぐボーナスだから何を買おう」という話をしつこくされて
とてもいやだった。
自分でも嫉妬だと思うよ。
私は仕事柄ボーナスがないし、家族も不景気でボーナスがない。
A夫婦は二人とも公務員で、金額も地域の民間企業よりはるかに多い
(地域の新聞に金額が出るのでだいたい想像がつく)。
金遣いもすごく荒いので、初期に一緒に遊んでいたころ、実母には
「フルタイム正社員の友達と同じようにお金使っちゃだめよ、あなた主婦なんだから」
と言われてはいはいと思っていたけど、
ボーナスシーズンにはそれを実感することになった。
買い物の桁が違う。
毎回その話を聞くのが本当にいやというかうんざりで、冗談めかして
「うちはボーナスないからさ~」って笑って言ってみたけど、全然通じなかった…。
AはちょっとKYなところがある(よく知人に気遣いのない発言をして
怒らせたりしていた)から、
もっとはっきり「ボーナスの話はもういいわ」とでも言えばよかったのかもしれない。
でもそれもある意味屈辱で。
「あなたんちは公務員夫婦で何百万もボーナスあるって知ってるけど、
うちはないんだけど」って言うのもいやだ…察して話すのやめてくれないかな…
という状況が数年続いたあとに、ある出来事があった。
端的に言えば、私が理不尽な出来事にあって
ひどくショックを受けていたときに笑い物にされた。
たぶんAには笑い物にしたという自覚はなかったと思う。
「えーwww信じられなーいwww」くらいのふざけたノリだっただけだ。
ただ、そのときの私はそれを受け入れられなかった。
私はしばらくAに怒り続けることになった(具体的に何も言わなかったけどリプに最低限の反応しかしなかったし、連絡をこちらからとらなかった)。
それがある年のボーナスシーズン前で、やっとAの自慢話から逃れることができた。
かなり仲良くしていたけど、距離をおいてみると、
ぜーんぜん困らない。
私が怒ったのを察したのかもしれない。珍しく連絡もなかった。
数か月後にどうしても必要があって連絡を取り合って、
そこからは以前よりさらっとした付き合いをしている。
離れてみて気づいたこととしては、
SNSで人とやりとりしてるときにAがいきなり割り込んでくることに
ずっと不快感を持っていたのだと、あらためて気付いた。
全員相互でも、Aには「横から失礼」って言ってほしかったのだと。
なんでだろうなあ、不思議なんだよなあ。
言われなくても気にしない人が大多数なのに。
言ってくれないと気になる人が、Aと、もうひとりだけいる。共通点はない。
もうひとり…Bとしよう。
Bは、付き合い上手で感じがいいけれど、
自分にメリットがない相手は約束を破ったり切り捨てたりするのも平気という人だ。
私も、Bがそういう人だと知っていて、
でも私にとってのメリットを見て付き合っている。ごめんね。
彼女がひどいめにあわせた友達Cのほうが長い付き合いだけど、
でもBのほうが正直、趣味は合う。フットワークもいいし。
Cは優しくて情も深いぶん、彼女や他の人に傷つけられて、
そのぶんを最近、私に依存するようになった。
LINE爆撃されたときは正直どうしようかと思った。
Cのことは嫌いじゃない。なんでも話せて、趣味も合って、いい友達だと思った。
でも、重すぎる。
重いのは苦手だ。
重いのは家族だけで充分。
Cがどんどん人間関係を切っていくのがこわかった。
静かに離れるんじゃなくて、包丁でぶった切るように縁を切るから。
私は苦手だと思ったら、そっと離れてるつもり…相手にとっていてもいなくてもいい人間になるように、静かに。
我が家は子どもより夫がめんどくさいタイプで、すごく執着してくるのだけど、
Cも同じ感じで、そのことにちょっと腰が引けてしまった。
そしてそれが伝わったのか「重くてごめん」と言われた。
ごめん、ほんとにちょっと重い…とは言わなかった。
でもたぶん、ちょっと引いてるのは伝わったと思う。
けっして嫌いじゃないの。愛が重いだけなの。
私にそこまで愛を注いでくれなくてもいいよ、って思う。
あと、あまりにもいろいろぶっちゃけてて、
縁を切ってそれを関係各所にばらされても怖いというのもある。と思っていたけど
何を話したかすぐ忘れてしまうので、今や何をばらされたくないのかさえ忘れた。
(自分のこと、ADHDだろうなと思う。
耳から入った情報が弱い。耳を通過して抜けて行ってしまう感じがある。
話したこと、聞いたことをほとんど忘れてしまう)
Bの軽さ、どうでもよさみたいなものが、付き合ってて気楽なのかもしれない。
お互いどうでもいいと思ってるからこその袖振り合うも多生の縁みたいなところが
ちょうどいいのかも。
Cの気持ちはありがたいけれど、その愛に見合うほどの人間ではないって思う…。
いずれにせよ、人とほどよい距離感を保っていきたい。
大人になって友達増えて楽しいなと思ったんだけどなあ。
こうも仲間内でもめごとが繰り返されると、ちょっと気疲れした趣味3年目。
あと、Bは私の書いたものを読んで必ず感想をくれるんだよね。それがうれしいんだ…。
Cは私のこと大好きとは言ってくれるけど、私の書いたもののことはそんなに好きじゃないと思うし、本当は読んでもいないと思う
それは趣味の問題だからしょうがないと思う。
友達付き合いとそれは別のことだと私も思うから。
でも、来年、本を作るつもりだけど、「押し付け」ていいのか迷う。
部数を刷らないから、読んでくれる人に渡したい。
でも付き合いが長いから、読んでくれないってわかっていてもあげないといけないのかな?とか考えちゃって。
本にするって言ったらきっと(付き合いで)「買う」って言ってくれるだろうし、
そしたら「お世話になってるからあげるよ、タダでもらってよ」って
きっと言ってしまうと思う。
でも、私の作品のこと好きじゃない人にあげるのってどうなの?って思っちゃって…。
あげるのは構わない。
でも、あげるならチラ見でも読んでくれるとわかってる人にあげたい。
その点、BがCに人でなし対応をした人であっても、私には親切で読んでくれる人なんだよね…
でも、BにあげてCにあげないのもどうなの?と思うし。
めんどくさいなあ。
まあみんなほしがらないでいてくれたら、むしろそのほうがいいのでは。
超少部数にすればいいもんね。
あの、付き合いで買ったりもらったりっていう文化、早くなくならないかなって思う。
言えなくて何年も思っていたことを書けて、ちょっと心がすっとした。
来年の今頃にはまたこの人間関係も変わっていることだろう。
以前のことのように、過去として振り返れたらいいな。